サステナビリティ方針・推進体制 トップメッセージ
トップメッセージ
はじめに
皆様には、平素より積水ハウス・リート投資法人に格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
昨今、我々を取り巻く環境が著しく変化し、不確実性が高まる状況において、本投資法人が安定的かつ中長期的な成長を目指すためには、その基盤となるサステナブルな社会の実現に向けた取組みが重要であると考えています。
本投資法人が目指す姿
本投資法人は「資産運用を通じて人・社会・未来を豊かにする」というビジョンを掲げています。これは、スポンサーである積水ハウスと共に運用資産の価値向上を追求し、「人」と「社会」に対して新しい時代の社会資本を提供することで、より豊かな「未来」の創造に貢献し続けるという我々の決意表明です。ESG(環境・社会・ガバナンス)に配慮した資産運用を通じて社会課題の解決に取り組むことは、サステナブルな社会の実現に寄与するとともに、ステークホルダーからの信頼を高めることにもつながり、中長期にわたる安定した収益の確保、並びに投資主価値の最大化に資すると考えています。
直近の取組み
こうした考えの下、本投資法人はマテリアリティ(重要課題)を特定し、目標(KPI)を設定したうえで、課題解決に向けた取組みを積極的に進めています。
GHG排出削減への取組みにおいては、大半の保有物件において再生可能エネルギー由来電力を導入するなどの取組みを進めた結果、2030年までにScope1、Scope2のGHG総排出量を2021年度比で42%削減するという当初目標を早期達成することができました。そこで2024年には削減目標を上方修正し、2023年を基準年としてそこから更に42%削減することを目標として設定し、取組みを加速させてまいります。また、GHG排出削減に向けたロードマップを策定し、2050年までのネットゼロ達成を目指すこととしています。
本投資法人は、「環境性能に優れた不動産への投資」をマテリアリティの一つに掲げておりますが、本投資法人として初めて積水ハウスが開発したZEH(ネットゼロ・エネルギーハウス)物件をポートフォリオに組み入れました。当面の目標としてZEH物件10物件の取得を進めていきます。グリーン認証取得割合については、2024年10月末現在、82.9%となっています。
ガバナンス面では、2024年2月より投資法人役員会の監督役員を1名増員し、同時に女性役員比率は50%まで上昇し、これまでにも増してガバナンス体制の強化を図りました。
また、本資産運用会社においては「働きがいのある職場づくり」をマテリアリティとして様々な取り組みを行っており、例えば、業績賞与に本投資法人の投資口価格に連動した要素を組み込むなど大幅な人事制度の見直しを行い、従業員の更なるモチベーション向上を期待しています。
こうしたESGへの取組みは社外からも高く評価され、2024年GRESBリアルエステイト評価(注1)で前年よりワンランク上の評価である「4Stars」を取得することができました。また、MSCIのESG格付で「AA」を獲得するほか、2024年のCDP気候変動プログラム(注2)において、最上位の「A」のスコアを取得しています。
今後も環境・社会・経済等の変化に応じてマテリアリティ及び目標(KPI)の見直しを行いながら、社会と本投資法人相互の持続可能性向上に注力していく所存です。
サステナブルな社会の実現に向けて
本投資法人は、初めて米国の都市型賃貸住宅(マルチファミリー)を2物件取得するとともに、国内のオフィスビルの譲渡を進め、住居を中心としたポートフォリオを構築する方針に大きく舵を切りました。国内における「安定成長」と米国における「積極的成長」の両方を取り込み、新しい時代の社会資本となる質の高い不動産の提供を通じて、投資主価値の最大化に努めてまいります。そして人生100年時代をリードするREITとして、ステークホルダーの皆様からの期待に応え、豊かな未来の創造に貢献するとともに、広く永く愛されるREITを目指します。
今後とも一層のご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
- 不動産セクターの ESG 配慮を測る年次のベンチマーク評価
- 企業の環境対策のレベルをスコアリングしているCDPによる企業や自治体の気候変動リスクに関する情報公開プログラム
積水ハウス・リート投資法人
執行役員 木田 敦宏
(写真左)
積水ハウス・アセットマネジメント株式会社
代表取締役社長 藤原 寿光
(写真右)
