環境への取組み 自然資本の保全、人と自然の共生と資源環境への取組み

生物多様性の保全

生物多様性への考え方

本投資法人及び本資産運用会社は、サステナビリティ・ポリシーに「生物多様性の保全」を定め、スポンサーである積水ハウスやプロパティ・マネジメント会社等と協働しながら取組みを進めています。また、資産運用会社として「30by30アライアンス」に参加しており、人と自然の共生に向けた取組み等を積極的に進めていきます。
「30by30アライアンス」の詳細はこちら

「5本の樹」計画

図版

本投資法人は、積水ハウスが推進する「5本の樹」計画に基づき、生態系に配慮した樹種を基本とした植栽等の維持・管理を実施しています。

「5本の樹」計画とは、「3本は鳥のために、2本は蝶のために、地域の在来樹種を」との想いを込め、地域の在来種の中でも、特に鳥や蝶との関係が深く、庭木として利用可能な樹木を「5本の樹」と定めて、その樹木を中心に庭木の提案を行うものです。生物多様性保全とともに、生きものが庭に訪れることの生活者に対するメリットや、庭木の効果なども含めた提案を行っており、「5本の樹」計画でつくる住宅の庭が都市に質の高い緑地を増やし、生きものの生息や活動を支えて、生態系ネットワークを維持・復活させること(ネイチャー・ポジティブ)を狙いの一つとしています。生態系ネットワークは地域の、そして各国の生物多様性を豊かにし、生きもののみならず、住まい手も同時に自然の豊かさを享受することができる場所をつくり出します。

本投資法人は、保有物件において「5本の樹」計画の考え方を基に、生態系に配慮した樹種を基本とした植栽等の維持管理を実施していきます。

取組み事例

生物多様性の保全を意識し、住居において植栽や植替え等を順次実施しています。一部の物件の植替えに際しては、計画時に積水ハウスと連携の下、在来樹種の選定や総合対策外来種の有無等植栽内容の確認を実施し、「5本の樹」計画に沿った植栽を施しました。なお、設置されている樹木プレートにはQRコードが記載されており、樹種の詳細な情報を確認できます。

エスティメゾン萱場

エスティメゾン萱場(植替え事例)

樹木プレート

樹木プレート

汚染リスクの回避

物件の取得にあたっては、アスベスト・PCB等の有害物質の使用履歴、使用状況及び保管状況、地質状況、土地利用履歴、土壌汚染状況等の調査項目をデュー・ディリジェンス基準にて定め、十分に調査を実施した上で、投資対象としての妥当性について検討を行っています。また、投資機会は限られるものの、ブラウンフィールドやグリーンフィールドで開発された物件に関しても、同様の基準に則って調査を実施し、自然環境に著しく影響を及ぼすリスクがある場合については投資を見送ることとしています。物件取得後においても、エンジニアリング・レポートの継続取得等を通じて、保有物件における環境関連法令違反がないか調査し、遵法性の維持を図っています。

節水設備の導入

住居において、水の過流量を防止する流量制御弁や、節水機能を搭載したシャワーヘッド、トイレ等を導入しています。また、オフィスビルでは貯留した雨水をトイレの洗浄水に利用する等、節水及び水資源の有効活用を促進しています。

流量制御弁及び節水キッチン水栓

流量制御弁及び節水キッチン水栓

節水シャワー

節水シャワー

廃棄物の適正管理

積水ハウスグループでは、サーキュラーエコノミーに向けた取組みとして、資源循環センターを活用しています。資源循環センターは2003年から全国各地の生産工場などに開設されており、ゼロエミッションの取組みの核となる施設です。同センターは廃棄物回収のための配車指示から、委託するリサイクル事業者の統括まで、一連の流れを管理しています。本投資法人においても、積水ハウスシャーメゾンPM各社が管理する一部住居において、退去時の原状回復工事で発生する廃棄物を資源循環センターへ搬送し、再資源化を行っています。

積水ハウスの資源循環センター

オフィスビルにおいては、本投資法人では、積水ハウス不動産各社が管理する一部住居において、退去時の原状回復工事で発生する廃棄物を積水ハウスが運営する資源循環センターへ搬送し、再資源化を行っています。オフィスビルにおいては、事業系廃棄物の減量推進及び適正処理に優秀な実績を挙げたとして、大阪市環境局より「ごみ減量優良建築物標章」(本町南ガーデンシティ)及び「ごみ減量優良標」(HK淀屋橋ガーデンアベニュー)の贈呈を受けました。また、更なる廃棄物排出量の削減に向け、3R(リデュース・リユース・リサイクル)の啓発ポスターを掲示する等の施策を実施しています。今後も保有物件の運用を通じた廃棄物の適正管理に継続的に努めていきます。

都市再生・再開発

スポンサーの積水ハウスでは、長年の住まいづくりのノウハウを活かし、単なるスクラップ&ビルドではない都市再開発を行っています。賃貸マンションや分譲マンション、オフィスやホテル、商業施設、またこれら複合施設の都市再開発を通じ、誰もが過ごしやすく、次世代に引き継がれる、人と街と未来を見据えた社会全体の価値を創造することを目指します。なお、都市再開発においては、各種法令や社内規定を踏まえて、環境や地域社会への影響も考慮し計画を行っています。
本投資法人は積水ハウスと協働し、積水ハウスが開発した環境への配慮がなされた物件の取得を通じて、質の高い社会資本の提供と持続可能なまちづくりを目指しています。

積水ハウスによる再開発プロジェクト「City Ridge」

本投資法人が海外SPCを通じて保有する「City Ridge」は、積水ハウスが米国の歴史登録財に登録された歴史的建造物を保存しながら再開発を行った米国ワシントンD.C.におけるプロジェクトであり、米国建築家協会の代表理事を務めたLeon Chatelain氏による代表作のひとつで、1956年にEquitable Life Insurance Companyの本社として建設、1977 年よりFannie Mae(連邦住宅抵当協会)の本社として使用されてきました。
このプロジェクトには、690戸の集合住宅、スーパーマーケットやフィッ トネスクラブ、託児所といった地域住民の生活に役立つ施設があり、歴史的地域景観との調和を考慮した豊かな街並みを提供しています。また、グリーン認証のひとつであり、近隣開発を認証するLEED-ND Goldを、ワシントンD.C.で初めてコミュニティ全体で取得した物件です。集合住宅は6つの棟で構成されており、本投資法人はそのうち4つの棟を保有しています。

物件画像

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積水ハウスによる大規模複合開発「御殿山プロジェクト」

本投資法人が保有する「プライムメゾン御殿山イースト」「プライムメゾン御殿山ウエスト」「御殿山SHビル」は、積水ハウスの大規模複合開発「御殿山プロジェクト」により企画・開発された物件です。スケール感のみ主張する大規模開発ではなく、自然豊かな「御殿山」の原風景の再生、表情豊かなヒューマンスケールの親しみやすい街並みの創造などを基本としています。また、自然エネルギー利用や先進省エネ技術の採用を積極的に行った環境配慮に注力したプロジェクトとなっています。
「御殿山プロジェクト」では、外構植栽、屋上緑化により、開発全体面積の約40%を超える緑化を施しています。日本の原風景ともいえる「里山」を手本に、生態系に配慮した積水ハウス独自の「5本の樹」計画に基づき、既存樹の保存や在来種を中心とした26,400本を超える植栽により、周辺地域の緑と一体となる緑のネットワークが創出されています。

物件画像 物件画像 物件画像

<「御殿山プロジェクト」の概要>

所在

東京都品川区北品川6丁目7-29

敷地面積

約28,000㎡(4ブロック合計)

建物概要

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<主な受賞実績>

2012年2月
東京都品川区主催
みどりの顕彰制度
緑化大賞 受賞

2012年9月
公益財団法人 都市緑化機構主催
屋上・壁面・特殊緑化技術コンクール 屋上緑化部門 国土交通大臣賞 受賞

2012年10月
公益財団法人 都市緑化機構主催
緑の都市賞
緑の地域づくり部門 都市緑化機構会長賞 受賞

大規模まちづくり事業「江古田の杜プロジェクト」

本投資法人が保有する「プライムメゾン江古田の杜」は、積水ハウスがUR都市機構等と協働で実施した大規模まちづくり事業「江古田の杜プロジェクト」により企画、開発された物件であり、プライムメゾン江古田の杜イースト・ウェスト(子育て世代向け賃貸マンション)、マストワン江古田の杜(学生・単身者向け賃貸マンション)、グランドマスト江古田の杜(サービス付き高齢者向け住宅)及びニチイホーム江古田の杜(介護付き有料老人ホーム)の5つの建物から構成されています。
本物件が所在するエリアは豊かな自然環境に恵まれるとともに、東京都の広域避難場所に指定されています。中野区都市計画マスタープランにおいて、本エリアは十分な避難路や周辺に存在する豊富な緑と調和した環境を確保し、良好な集合住宅等の供給をすすめるような位置づけとされていることに加え、本エリア周辺には、学校や医療施設・高齢者向け施設が多いことを踏まえ、多世代により育まれる持続可能な地域づくりをコンセプトとしたまちづくりとなりました。学生やこれから子育てを始める若年ファミリー世帯、安心・快適な暮らしを望む高齢者まで、多様な世代が共に暮らす地域として再生するまちづくりを目指しています。

物件画像 物件画像 物件画像

<「江古田の杜プロジェクト」の概要>

所在

東京都中野区江古田三丁目14番1~5号

敷地面積

約39,500㎡

建物概要

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<主な受賞実績>

2019年5月
「都市景観の日」実行委員会主催
都市景観大賞
都市空間部門 「都市景観の日」実行委員会 会長賞 受賞

2019年10月
公益財団法人 都市緑化機構主催
緑の都市賞
緑の事業活動部門 国土交通大臣賞 受賞

UR都市機能ロゴ

当該地はUR都市機構が「豊かな自然環境」を生かし、「防災機能の確保」、「健康・医療の充実したまちづくり」、「ファミリー世帯を中心とした多様な世帯が住み続けられるまちづくり」をめざして道路、公園の整備を行い、賃貸マンション等の用地として提供した土地です。