1. 個人投資家の皆様へ
  2. 社員インタビュー
  3. 投資運用本部 運用一部 Tさん

社員インタビュー

積水ハウス・アセットマネジメント株式会社
投資運用本部 運用一部
部長 Tさん
PROFILE
2007年、株式会社ジョイント・キャピタル・パートナーズ
(現・積水ハウス・アセットマネジメント株式会社)に入社。
J-REIT業界での経験は約17年。これまで住居と商業施設の運用業務に携わってきた。現在は住居の運用に専従する。賃貸市場の分析・予測をしながらポートフォリオ稼働とレントアップの最適化を図り投資主価値の最大化を推進。

企業としての利益追求だけではなく、
J-REITの運用会社の使命として
社会にサステナビリティも含め
還元できているところに意義を感じています

Q.1入社に至った背景や経緯を
教えてください。

学生時代、バブル景気でひと稼ぎすることを目論んで不動産業界に飛び込み(笑)「24時間戦えますか?」を地で行く毎日でしたが、あえなくバブルは崩壊しました。
ですが、そんな刺激的な日常が自分に合っていたようで、マンションデベロッパーの営業を駆け出しに、その後、建売住宅の用地取得から企画・販売や仲介業務に従事しました。「プロパティマネジメント」という概念が出始めた頃には、アパート等収益物件の売買仲介と併せて管理業務を受託する等、不動産業界を広く経験しました。
その過程で1990年後半から日本版金融ビッグバンと呼ばれた金融の自由化が進み、2001年にJ-REIT市場が立ち上がりました。不動産を投資対象とした“不動産証券化”のストラクチュアと成長性に突き動かされるものがあり、J-REIT銘柄も増加した2007年にリート業界に入りました。その後、リーマンショックで再び苦汁を味わう事になりますが、積水ハウス株式会社が新たなスポンサーになった事で前身のリートの運用会社である積水ハウス・SIアセットマネジメント株式会社から今日の当社になり、今に至っています。

Q.2現在の仕事内容について
詳しく教えてください。

投資運用本部運用一部は、住居ポートフォリオに関する運用戦略やコストコントロールにおいて、諸施策を検討し実行する等細かな戦術展開を行うのが基幹業務です。
一方、テナント様には快適で満足度の高い居住空間を提供できるよう居室内と館内共用部のサービス改善やバリューアップ、エクステリア・各種設備の改善・更新、レジリエンスへの対応等、ソフト・ハード両面での施策も行っています。ESGに関しても、概念が一般的でなかった頃から先進的に取組み、急速且つ広範に社会的要請が高まるサステナビリティに対応しています。
収益面以外でも業務の幅はとても広く、投資運用本部内の資産管理部・技術管理部・投資部ほか社内各部、またプロパティマネジメント会社様、信託受託者様等数多いステークホルダー様と連携しながら業務を遂行しています。

イメージ画像

Q.3積水ハウス・リート投資法人の物件の魅力について
お聞かせください。

積水ハウス・リート投資法人の住居ポートフォリオは、スポンサーである積水ハウス株式会社が開発した「プライムメゾン」とそれ以外の「エスティメゾン」を柱として構成されています。
「プライムメゾン」シリーズの凛とした佇まいは、私にとっても憧憬の的です。その中でもプライムメゾン御殿山イースト・ウエストは最初に視界に飛び込む野面石乱積みの擁壁は古城の風格を誇示し、そのあとに続くアプローチでは大谷石で柔らかさも演出され、館内に進むとラウンジの正面には再び驚きの仕掛けが待っていて圧巻です。周囲の緑多い静謐な環境もラグジュアリーな住居内の上品なプランニングも魅力的で、東京五山の御殿山にふさわしいクオリティーを備えています。個人的にもDBJ Green Building認証のレジデンス版の第1号且つ初の★★★★★(当時)を取得するのに部員と奔走したこともあり強い想い入れがあります。最近取得したプライムメゾン浅草イーストは室内環境の質を維持しながら大幅な省エネルギーを実現する「ZEH-M Oriented」を有しており、環境配慮に優れた、またテナント様の光熱費低下にも繋がる魅力ある物件です。
また「エスティメゾン」シリーズで築年数が経過する物件は、経年劣化で時代遅れにならないように、若い部員たちが尽力してくれています。そのなかでも、エスティメゾン銀座では、ファサードとアプローチをリニューアルし、銀座に位置するかつての旗艦物件としての風格を取り戻し、足元の稼働も高く安定しています。部員の活躍とパフォーマンスアップの結果には大変満足しています。

イメージ画像

Q.4住居のバリューアップ状況や効果への
思いをお聞かせください。

建物自体では経過年数に伴う躯体へのダメージや設備故障の予防保全と安全への担保が必要です。また、貸室内においても経年劣化を放置することで賃貸市場からも敬遠され賃料収入が低下し、収益性の悪化と資産価値の目減りを招く恐れがあります。
一方で無策に資金投入しては収益性が向上するとは限りませんのでハード面・ソフト面の必要性に加えて投資効率も検証して技術管理部・資産管理部等と連携してバリューアップ工事の実施判断をしています。

インテリアとエクステリアの改修検討となるとこれ迄培った経験がありますので黙っていられません(笑)。当該物件の立地条件・周辺環境等マーケティングを行い、ターゲットの分析、ペルソナの設定等プロパティマネジメントの皆様の御意見や工事会社様・デザイナー様との協議で費用対効果の最適解を導き出し、ステークホルダーの皆様とはプランニングから部資材の色・デザインは勿論、素材感、トータルコンセプトまで徹底的に議論して進め、工事完了確認の現場では遠慮なくダメ出しします。熱くて細かいヤツだと思われている筈ですが運用資産を預かる者として当然の責務だと信じています。
また、専門家との議論は互いにプロフェッショナルとしての成長に繋がると思っていますので若い部員たちには、この分野でもステークホルダーに依頼して監理するだけでなく、楽しみながらスキルの幅を広げて、最後に成功を味わってもらいたく背中を押すようにしています。

イメージ画像

Q.5この仕事を選んでよかったと思うことを
教えてください。

物件の運用に際しては一定の裁量をもって判断し実行します。その分、責任感が必要であり、関与するステークホルダー様や社内部署等との調整も求められます。適度な緊張感をもって仕事ができやりがいを感じます。また、結果が成功に至った時は大きな喜びを感じ、この仕事を選んでよかったなと思います。

Q.6今後の目標をお願いします。

J-REITが東京証券取引所に上場して20年が過ぎ、60銘柄近くまで増加したことはJ-REIT市場の規模拡大の顕れですが、一般的な金融商品としての認知度はまだまだ低いと認識しています。
自分達にできることとして継続的に安定した配当実績を担保することで、機関投資家様のみならず個人投資家の皆様にもJ-REITへ関心をもっていただくことが今後の市場拡大と積水ハウス・リート投資法人の成長戦略にとっても必要な課題だと考えています。
私自身、住居ポートフォリオの運用を通じて、今後更に社会的認知度が高まるよう、また投資主価値の最大化を目指して尽力していきたいと思います。

イメージ画像

(注)インタビュー実施当時(2024年3月)の内容です。